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Wolfhound Monthly

アイリッシュウルフハウンド雑記帳

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夏休みの宿題:日記3

今頃せっせと書く夏休みの日記その3は、この夏アイルランドでもう1か所詣でた先のこと。


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アイルランドの首都ダブリンの中心ながら、静かな佇まいの一角。


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子供連れも多いこちらの建物。国立自然史博物館です。

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19世紀の建物に、19世紀そのままの展示。世界各国の野生動物の剥製や骨格標本が、ガラスケースの中や外に所狭しとぎっしり並んでいます。

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動物名が小さく表示されている以外、説明は一切なし。現代の凝った展示方法と比べるとかえって新鮮?(笑)ヴィクトリア朝時代の雰囲気溢れる、でもちょっとキッチュな不思議な博物館でした。


さて、骨は好きだけど剥製はどうも好きになれない私が、ここに来た理由はただひとつ。ある有名なウルフハウンドがここにいるからです。

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Achushla of Ouborough。1920年代のイギリスの超名門犬舎オーボローの犬が、なぜか剥製にされ、なぜかダブリンの博物館にいると数年前に知って、機会があったら見に行こうと思っていました。

ということで、大半の剥製は斜めに見ながらずんずん進んで、ウルフハウンドを探しました。「アイルランドの動物」コーナーにはいなかった。2階の「世界の動物」コーナーを半分以上進んだところで、いました。ホッキョクグマの後ろ、灰色狼と差し向かいです。

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剥製が嫌いな理由。まずどうしても動物の姿が貧相になりがちなこと。生命がなくなった時点で土に還らず、こうして人為的に姿を保たれていることの違和感。大げさかもしれませんが、動物の尊厳が傷つくような気がするのです。

なので、ウルフハウンドの剥製を見に行くのは、楽しみというより、少し気が重い感じがしていました。(その点、スミソニアン博物館の、骨になったクランツとクライドは明るい気持ちで見に行けると思う)


腕の良い剥製師が作った剥製はさほど貧相にならないのかもしれませんし、この博物館のように後世に残し伝えるための剥製には学術的な価値もあり、仕留めた鹿の首を剥製にして壁に並べるハンターの自慢の品とは全然意味が違うのかもとも思います。オーボローの犬はどうだろうか...


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堂々たる体躯。灰色狼もかなり立派な個体でしたが、それより一回り以上大きい体格。雌としては現代でもかなり大柄です。首から肩にかけて、剥製の作りが明らかにおかしく出来がよくありません。それでも、在りし日の美しくパワフルな姿を忍ばせるには十分。写真にすると半減してしまうのが残念ですが、生で見る剥製からは、この犬の持っていた存在感、クオリティ、迫力と優美さがいまなお伝わってきました。


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マズルはかなり毛が落ちてしまったのか、剥製の処理がよくなかったのか、実際以上に細くなってしまった感あり。耳もセットの仕方がわからず中途半端に仕上げちゃったのかしらん、と思うような形になってます。でも、ストップの浅い、優雅なサイトハウンドの頭部のやさしい表情。

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後躯は前躯に比べてよくできています。こんな後ろ姿を見たら、お〜美人〜♪と思いますよね。コートの感触なんかも、よく残っているようでした。剥製全般、色は褪せるようなので、もともとのコートはもう少し濃い色だったのでしょうか。


100年近く前の名犬との邂逅。ガラスケース越しに、いろんな角度からためつすがめつ眺めてきました。行く時は気が重かったけれど、見に行ってよかった。いろんなことを考えさせられました。剥製なのにも関わらず、感動してしまいました。思い出したのが、かのビル・シガーズが晩年に語った「(オーボローの犬のような)あれほどの犬が出てくることは今後はないだろう」という言葉。その言葉の意味が実感できそうな、そんな体験でした。写真では伝わらないものが、剥製では伝わってきたと思います。


それにしてもなぜ、イギリスのオーボロー犬舎の比較的初期の犬の剥製がこんなところに?オーボローの犬舎主J.V.ランクの寄贈と展示の札にありましたが、これ以外の剥製は野生動物ばかりで、犬・猫・家畜の剥製などは見当たりませんでした。オオカミの隣という展示位置は納得ですが、この博物館に収められ展示された経緯がよくわからないし、そもそも剥製にしたのはなぜなのか。実物を見た感動で満足して帰ってきてしまいましたが、せっかくだから博物館で聞いてくればよかった。。。夏休みの宿題、調べ不足でした〜。


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